行財政改革集中取組期間の報告(令和5年度・令和6年度)

行財政改革と民間活力で持続可能なまちへ

太子町では、「太子町行財政改革推進プラン~スマート自治体の実現による持続可能な住民サービスの提供~」を策定し、令和5年度・令和6年度を集中取組期間として、全庁体制で懸案となっていたまちづくりの課題解決に取り組んできました。
持続可能なまちづくりに向けた行財政改革の概要をご報告します。

庁舎壁面SDGSライトアップ

公共施設・公共用地の活用

旧役場跡地の民間活用

令和6年9月で役場庁舎移転から9年が経過しましたが、これまで旧役場跡地の活用に向けた意見をいただいてきました。
歳入確保と地域活性化のため、旧庁舎跡地活用部会を設置、公募型プロポーザルにより大黒天物産株式会社を活用事業者に決定しました。
令和7年10月にディスカウントストア(名称:ディオ)の開店が予定されています。
【事業用定期借地権設定期間】
29年11か月(賃料:約3億5千万円)

ディスカウントスーパー写真

保健福祉会館、文化会館(歴史資料館)の大規模改修

文化会館(平成5年開館)は文化振興の拠点として、保健福祉会館(平成9年開館)は健康づくりの拠点として、これまで利用してきました。
施設・設備の老朽化に加え、保健福祉会館では、町事業廃止などで長年未活用となっている部屋(浴室・調理室など)が多数あり、文化会館では、大ホールなどの吊り天井の耐震化など、長年の課題がありました。
財政上有利な起債など(対象費用の7割が交付税算入など)を活用し、両館の大規模改修を実施することで課題解決と健全財政運営につなげることを決定し、左記の期間に大規模改修に取り組みます。
・令和7年度:保健福祉会館
・令和7・8年度:文化会館・歴史資料館

未活用の保健福祉会館浴室

大規模改修に伴う窓口移転などについて

休館期間

保健福祉会館:令和7年5月~令和8年3月
文化会館:令和7年4月~令和9年3月
歴史資料館:令和7年4月~令和9年3月

令和7年5 月7日からの窓口移転先/ 問い合わせ先

さわやか健康課の移転先:役場交流棟3階  079-276-6630
文化推進課の移転先:役場行政棟2階  079-277-1017
(教育委員会社会教育課へ統合)
社会福祉協議会の移転先:太田東地区農村交流センター   079-276-4111(原1039)

歴史資料館については、 歴史資料館東隣の事務所(電話番号変更なし:079-277-5100)にお問い合わせください。

総合公園陸上競技場公認更新工事

総合公園陸上競技場は、公認競技場として利用され、また、町内の子どもたちの部活動の拠点などとして活用しています。
令和7年度に公認の更新時期を迎えることを受け、スポーツ振興くじ(toto)の助成およびクラウドファンディングを実施することで財源確保に取り組み、公認更新工事を実施します。
総合公園陸上競技場やテニスコートなどで部活動を行えることは本町の大きな特長です。

総合公園陸上競技場での部活風景

公共施設などの利活用

公共施設は、施設の複合化や貸付、売却により維持更新費の縮減と歳入確保を図ります。
休園している龍田幼稚園については、令和6年度に地域から意見聴取を行うとともに、貸付や売却を含めた跡地活用のあり方を検討しています。
なお、令和6年度において一カ所の公共用地の売却(約5千万円)を実施しました。
他の公共施設などについても歳入確保のため、売却・貸付などを検討・推進します。

こども・子育て支援の充実

こどもえがお課の設置

令和6年4月、子育て世帯の利便性の向上と一体的な相談体制構築のため、「こどもえがお課」と「太子町こども家庭センター」を設置し、教育委員会を中心とした、全庁的な子育て支援体制で『こどもどまんなか』を推進しています。

こどもえがお課窓口のすてきな家族

 

令和6年4月、不安や緊張感教育支援センター『みらいえ』の開設(不登校児童生徒の支援)が高く登校したくてもできなかったり、人間関係が原因で不登校となったりした子どもたちの学びと活動の場として教育支援センター「みらいえ」を開設しました。また、令和7年度において、町内の小・中学校、各2校ずつに教室で授業を受けることが困難な児童生徒が別室で個別に支援が受けられるよう、『校内教育支援センター』の運営を拡充します。

龍田小学校における「小規模特認校制度」の導入検討

今後、児童数の大幅な減少が見込まれている龍田小学校について、小規模であることを活かした特色ある学校をめざして、通学区域外からの就学を可能とする「小規模特認校制度」の導入を検討します。

学童保育園の民間委託の推進

令和8年度からの学童保育園運営業務の民間事業者への委託に向けた検討を進めています。学童保育園の安定的な運営とサービスの向上により、働く子育て世帯の支援と質的向上を進めます。

まちの活性化と将来負担の軽減に向けて

沖代・米田地区の活性化、企業進出などの推進

石海南地区は、JR山陽本線での地理上の一部分断などから、地域活性化が長年の課題となっています。
都市計画道路揖保線の延伸整備(沖代・米田地区)を受け、将来の市街化区域への編入を視野に入れた民間開発業者による企業誘致・土地利用の促進と商業施設の誘致による近隣住民の利便性向上を図るため、地域、事業者との協議を進めています。

沖代地区、米田地区で進むまちづくりの看板

長金陸橋の廃橋に向けた取組

長金陸橋の老朽化および糸井高田橋の建設(県事業)を受け、長金陸橋の廃橋に向けて、地元意見聴取、通学路の検討などを進めています。

書かない窓口、行かない窓口の推進、役場窓口の改革

人口減少社会における効率的な窓口業務運営をめざすため、自治体DXの推進による「窓口改革」に取り組んでいます。

申請書自動作成端末の導入

「書かない窓口」の推進のため、申請書類の記入や本人確認などの来庁者の負担を軽減するため、マイナンバーカードや運転免許証などを読み取り、申請書を自動で作成する窓口端末を導入します。

申請書自動作成機器イメージ

公開型GISの導入

「行かない窓口」の推進のため、役場窓口に出向いたり、電話で問い合わせたりしなくてもパソコンやスマートフォンで都市計画法上の用途区域やハザードマップなどの地図関連情報を確認できるように、「公開型GIS」を導入・運用します。

戸籍証明書などの郵送交付、コンビニ交付の推進

「行かない窓口」の推進のため、マイナポータルを活用した戸籍証明書などの郵送交付を開始するとともに、令和8年2月からの住民票などのコンビニ交付手数料の引き下げを検討します。

AIなどの活用による業務効率化

文書作成やアイデア出しなどを支援するチャットGPT、電子決裁システム、AIチャットボット(自動回答システム)などを導入
し、業務効率化を進めています。

新施設予約管理システムの導入

令和7年10月、文化会館、町民体育館、総合公園陸上競技場、テニスコート、体験学習施設、地域交流館などをパソコンやスマートフォンで予約することができる新施設予約管理システムを導入します。

各種事業、補助金・使用料の見直し

各種事業・補助金の見直し

介護保険や後期高齢者医療制度、障害福祉サービスなどの事業費は年々増加し、今後もその傾向が進むと見込まれます。
そのような生活を守るサービスの給付の維持に重点を置き、社会情勢などに合わせた町単独事業の見直しを実施しました。また、各団体などへの補助金の目的や支出の必要性、効果を検証の上、見直しました。
【事業見直し例】
・長寿祝金:百歳への祝金のみ継続
・敬老事業補助金:廃止
・重症心身障害者福祉年金:廃止
なお、事業などの廃止や縮小だけではなく、時代に合った事業の新たな構築を実施していきます。

公共施設等の使用料の見直しの検討

「持続可能なまちづくり」のため、受益者負担の適正化に向けて、公共施設使用料の見直しの検討を進めています。

今後もまちづくり、行財政改革へのご協力をお願いします

日本の人口減少は急激に進行しており、若いまちとして存立する太子町においても、その傾向が進むことは間違いなく、公共施設や社会インフラ(道路・橋梁、上下水道など)の維持・更新が大きな課題となっています。
まちが縮小していくことを恐れるのではなく、社会情勢と人口規模に合った持続可能なまちづくりを進めながら、住民幸福度の向上を進めていきたいと考えています。
子どもたちの世代にまちづくりをつなぐため、今後も行財政改革を進めていきますので、ご理解、ご協力をお願いします。

この記事に関するお問い合わせ先

総務課
〒671-1592 兵庫県揖保郡太子町鵤280番地1
電話:079-277-1010 ファックス:079-276-3892
メールのお問い合わせはこちらから