斑鳩寺庫裏

斑鳩寺庫裏の保存修理が完了しました!

平成28年から進められてきた兵庫県指定文化財の斑鳩寺庫裏の保存修理事業が完了しました。 今回保存修理が行われた庫裏は、1649年の建立で、延べ327平方メートル、高さ8・7メートルの大規模な建物です。 築350年以上が経過し、傾きや傷みなどが進んできたため、初の本格的な修理が平成28年度から始まりました。
6年もの歳月をかけて行ってきた斑鳩寺庫裏保存修理の落慶法要は、令和5年11月20日に聖徳太子の1400回忌法要や住職交代の晋山式と合わせて執り行われました。

斑鳩寺の概要

斑鳩寺は、平安時代に法隆寺の荘園「鵤荘(いかるがのしょう)」が置かれた際に荘園経営の中核的存在として建立され、西播磨地域における聖徳太子信仰の中心となっています。 斑鳩寺は推古天皇から田を法隆寺に施入されて聖徳太子が開かれた寺とされています。 境内からは11世紀の瓦が出土し、その頃から斑鳩寺が法隆寺領鵤荘の経営拠点となっていました。 天文10年(1541)に火災で境内のほとんどの建物が焼失し、その後再興され、三重塔(重要文化財)はそのときのものです。中央に講堂、聖徳殿、三重塔、聖霊殿等のある区画があり、その東・北・西にかつては院家の区画が取り囲んでいましたが、現在は北側に唯一の保性院(宝勝院)の建物は斑鳩寺の庫裏として使われています。