ロタウイルスワクチン予防接種
令和2年10月1日から、ロタウイルスワクチンが定期接種(無料)となりました。
ロタウイルス胃腸炎とは
口から侵入したロタウイルスが腸管に感染して発症します。
感染力が非常に強く、手洗いや消毒などをしっかりしても、感染予防をすることが難しいため、乳幼児のうちに、ほとんどの子どもが感染します。
下痢や嘔吐は1週間程度で治りますが、下痢、嘔吐が激しくなると、脱水症状を起こす場合もあり、乳幼児の急性胃腸炎の入院の中で、最も多い感染症です。
一生のうちに何度も感染するウイルスですが、初めてロタウイルスに感染した時は、特に重症化しやすく、まれに脳や腎臓に影響をおよぼすこともあり、注意が必要です。
ロタウイルスワクチンは、ロタウイルス胃腸炎の発症そのものを7~8割減らし、入院するような重症化を予防できます。
生後、すぐに感染する場合もあるので、ロタウイルスワクチンの接種は、早い時期に完了させることが大切です。
対象者
以下の要件を全て満たしている人
- 令和2年8月1日以降に生まれ、下記の接種期間内にある人
- 接種日現在で太子町に住民登録がある人
接種期間および接種方法
ロタウイルスワクチンは2種類あり、どちらも生ワクチン(弱毒化したウイルス)で、飲むワクチンです。
2種類とも、効果や安全性に差はありませんが、ワクチンの種類によって接種回数が異なります。
途中からワクチンの種類を変更することはできませんので、2回目以降は、必ず1回目に受けたワクチンと同じワクチンを接種します。
ロタウイルスワクチンの接種期間・接種回数ワクチン名 | ロタリックス | ロタテック | |
---|---|---|---|
接種時期 | 出生6週から24週 | 出生6週から32週 | |
接種回数 | 2回接種(27日以上の間隔をあける) | 3回接種(27日以上の間隔をあける) | |
標準的な接種期間 | どちらのワクチンも、初回接種を生後2カ月から出生14週6日後までにします。 |
接種を受ける際の注意事項
ワクチンを接種する前
接種前には、『予防接種と子どもの健康』の冊子の「6予防接種を受けに行く前に」を確認しましょう。
赤ちゃんのお腹がいっぱいだと、上手にワクチンが飲めない場合がありますので、接種前30分ほどは授乳を控えましょう。
なお、ワクチンがうまく飲めなかったり、吐いたりしてしまった場合でも、わずかでも飲み込みが確認できていれば、ワクチンの効果に問題ありませんので、再度接種する必要はありません。
ワクチンを接種した後
どの予防接種も接種後に副反応が起こることがあるため、接種後はお子さまの様子をよくみてください。
ワクチン接種後2週間ほどは、赤ちゃんの便の中に、ワクチンのウイルスが含まれることがあります。
おむつ交換の後など、ていねいに手を洗ってください。
万が一、高熱、けいれんなど、異常を感じた場合は、すぐに医師の診察を受けてください。
腸重積症について
ロタウイルスワクチンを接種した後に、腸重積症の発現がわずかに上昇することが分かっています。
腸重積症とは、腸が腸に入り込み、閉塞状態になることです(下図)。
0歳児の場合、ロタウイルスワクチンを接種しなくても起こる病気で、もともと、生後3〜4カ月ぐらいから月齢が上がるにつれて多くなります(下のグラフ)。
そのため、早めにワクチンの接種を開始し、完了させることが勧められています。
症状に気づいたら、すみやかに接種した医療機関を受診してください。
接種した医療機関とは別の医療機関を受診する場合は、ロタウイルスワクチンを接種したことを医師に伝えてください。
腸重積症は、手術が必要になることもありますが、発症後、早く治療すれば、ほとんどの場合、手術をせずに治療できます。
接種できない場合
明らかに発熱(通常37.5℃以上)している人や、重度の急性疾患にかかっている人、過去に同じワクチンで強いアレルギー反応が出た人は、接種することができません。
また、未治療の先天的な消化管障害のある人や、過去に腸重積症をおこした人、重症複合型免疫不全(SCID)のある人も、接種できません。
このほかにも、接種を中止したり、延期したりした方がよい場合もありますので、予防接種を受ける日には、あらかじめ予診票を記載して受診し、医師と相談してください。
実施医療機関
太子町・たつの市の実施医療機関
※姫路市などの実施医療機関については、お問い合わせください。
太子町・たつの市予防接種実施医療機関一覧 (PDFファイル: 41.9KB)
持参物
母子健康手帳、予防接種予診票