八葉曼荼羅図

大日如来さまを真ん中に、その周りに、上から時計回りに、薬師如来さま、文殊菩薩さま、釈迦如来さま、十一面観音さま、阿弥陀如来さま、勢至菩薩さま、弥勒菩薩さま、普賢菩薩さまを八葉の蓮の花びらの中に描き、その下に地蔵菩薩さま(左)と不動明王さま(右)、全部で11人の仏様を描いています。やわらかく繊細な筆遣いとあたたかな色調に鮮やかな金色が映える、美しい仏さまたちです。
この絵は、鎌倉時代後期ごろ、死後にあの世で極楽浄土に行けるようにお祈りするために描かれたものと考えられ、兵庫県の文化財に指定されています。

勢至菩薩

十一面観音菩薩

不動明王
特に、逆巻く海中の岩礁に座る不動明王さま(右下)。金箔を細く切って貼り付けてキラキラ輝く截金(きりがね)と、金をすりつぶした絵具で少し鈍く輝く金泥を使い分け、すごく鮮やかで綺麗ですね。